"リリスはといえば、あまり興味がないようで、依然として傍観しており、ユリアスは顔を朱に染めて、口に両の手を当てている.総帝はそれを見なかったことにしようと、なるべく五人から目を逸らし、受付嬢に 麥皚淇醫生し掛けた.「依頼を貰いたいのですが……」ギルド内には徐々に騒がしさが戻りつつあった.「はっ、はい!依頼ですね!!ぎ、ギルドカードの提示をお願いします!」何度かこの受付嬢から依頼を受け取っているのだが、受付嬢は緊張した面持ちである.それに少し苦笑する.「はい」総帝は“ボックス”からギルドカードを取出し、受付嬢に手渡した.「は、はい、確認しました!ギルドランクX、“白銀の刀使い”様ですね!少々お待ち下さい……」受付嬢は総帝にギルドカードを返すと、手元の端末機を弄りはじめた.受付嬢は何度か総帝が受付に来ているためか、総帝が受けたい依頼がわかっているようだ.総帝がその様子をぼうっと眺めていると、アークが話し掛けてきた.「あ、あの……」「はい?」総帝はあたかもたった今、アーク達の存在に気が付いたかのようなふりをして振り向く.「えっと……そ、総帝様ですよね?」「はい」ふわりと笑みを浮かべるが、アーク達には口元しか見えていないだろう.端末の隣のファックスが数枚の依頼書を吐き出し始めた.総帝は何事もなかったかのようにまた受付の方を見る.「こ、こちらで宜しいでしょうか……」総帝はそれを受け取り、軽く流し読みをする.SSランクの依頼が三つ、SSSランクの依頼が五つ、Xランクの依頼が一つだ.「はい、ありがとうございます」再び笑みを浮かべ、礼を告げると、転移をしようとした.."